ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

花園のブナ林で冬虫夏草サナギタケを見る

 

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 1年ぶりに北茨城・花園のブナ林を訪ねました。いえ神社まで行ったことは何回かブログ記事にしましたが,ブナ林はそのまた奥の奥。重なる森のかなたです。


 以前の記事でも触れましたが,ここのブナ林ではかつて多様な冬虫夏草を観察しました。その頃はこの奥山まで少なくとも月イチで通ったもので,まあ夢中だったんでしょうね。近年はすっかり足も遠のき,たまに来る程度では発生時期が微妙な冬虫夏草には出会えません。甘い者に自然は手厳しい。今日も期待はしないでおきましょう。

 

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 前日まで猛暑。この日から東風が吹いて森は霧に包まれています。この森の主,巨ブナも霧をまとって。


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 林床はしっとりと露に濡れてますが,沢に水がないのはここまでの乾燥した暑さのせい。


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 霧を吸った菌類(キノコ)がそちこちに顔を覗かせます。これは巨ブナのウロにあった幼菌。水滴をまとった育ちかけの姿が美しい。


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 倒木の材を赤く分解する「赤グサレ」の菌。種類はよくわかりませんが,きゃいきゃいとはしゃいでいるように見えます。森の木材を分解できる生物はキノコだけ。その結果木の構成物は土に還り,また次の生命の材料になります。キノコがいなければ倒木はずっとそのままで,物質は永遠に循環しません。菌類は実は生態系の重要な一員です。

 

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 よく森に落ちている材が青緑色になっているのを見かけます。ロクショウグサレキンという菌類の菌糸です。これも材木を土に返すキノコ。材の中で十分に成長すると,外に出てきて小さな小さな子実体(キノコ)を作って繁殖します。直径1ミリほど。こんなものが森を支えているんです。


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 コフキサルノコシカケのまだ成長中の子実体。サルノコシカケ類の代表種で,生きている樹木に取り付いて内部を菌糸で埋め尽くし分解し尽くして殺してしまう,いわば病原体的なキノコです。桜の木に付いていたらその木は永くありません。

 

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 タマツノホコリ。粘菌とか変形菌とか言われる一群の生物のうちでは変わり者,外れ者なのですが,茨城の森ではよく出会います。24時間前は巨大なアメーバ状の「変形体」の姿で材の中や落ち葉の下を這いまわっていたはずです。菌と言いましたがキノコ類とは類縁関係はなく,本当にアメーバに近いもの。森で暮らす巨大アメーバ。世界は驚きに満ちてます。


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 オニノヤガラ。これはキノコではなくラン科のれっきとした被子植物。ただしキノコは関わっていて,ナラタケという菌類の菌糸から養分をもらって成長する腐生植物,写真は実ができかけた姿。ちなみに掘ってみるとナラタケを取り込んだ大きなイモのような「塊根」があって,これを漢方では「天麻」と称し,めまいを止める薬草として使われます。


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 トチバニンジンの実。この植物は姿かたちが朝鮮人参そっくりで,少しだけ薬効もあります。


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 ソバナ。この辺りではよく見かける,晩夏を告げる花。


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 フシグロセンノウが咲き始めると,それが森の秋の始まりです。


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 で,ありました,1本だけ。冬虫夏草サナギタケ。地上ではなく木の幹のコケの間から出ています。久しぶりに見ることができてほっとしました。ほじくってみると,イラガの類のまゆから出てました。このキノコは蛾の幼虫の成分を再構成して作られるのです。生命の何と不思議なことか。

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 アルコールに漬けるといい色が出ます。

 


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 最近目立つのがこういうの。林床の材が崩されてます。実はこれ,クワガタ採りの人たちのしわざ。材を崩して,中のクワガタの幼虫を採集しようとしているのです。近年水戸市内の森林公園がひどく荒らされるのですが,とうとうこんな場所にまで出没するか。以前は人影少ない場所だったのに,今日のここには他県ナンバーの車が3台もあっていやな予感はしていました。いえ,私もかつては虫屋(昆虫愛好家)の端くれでしたし,虫捕りじたいは悪くない。悪いのは,クワガタ採りの多くが転売目的であること。お金が絡んだ瞬間から,自然愛好家は簒奪者さんだつしゃへと変貌します。それこそ根こそぎ採りつくそうとするし,荒らした跡の原状復帰もせずに次の場所へと去っていく。

 


 いいでしょう,それも人それぞれかもしれません。私は自分の人生の中で,自分なりの自然観を確立するために歩き続けます。これまでも,これからも。

 

 

↓ 関連リンクです

冬虫夏草探索記 茨城で不思議なものを探し歩いた日々の記録 - ジノ。

花園ガサ入れ,じゃなくて自然観察 - ジノ。

闇に浮かぶは森閑の社 花園神社ライトアップ2018 - ジノ。

 

 

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炎熱下の行進をマメハンミョウはどう見たろう

 

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 質問です。最も高温に強い動物は何でしょう。


 答 人間です。

 「強い」をどう解釈するかにもよるけど。


 暑いとき,多くの哺乳類はどうするか。例えばアフリカの昼下がり。百獣の王ライオンが木陰でゴロゴロと寝ています。これが哺乳類としての正しい反応。そう暑いと眠くなるんです。体温は外気から維持できるので,動いて熱を作る必要もなし。むしろ動くことで発生する排熱を処理できない。エネルギーも浪費する。寝ればエネルギーの損耗を防ぐことになります。そこで「副交感神経」が作用して眠くなる,と。


 ところが,百獣の王がグースカ寝ているその先を,槍を持ったマサイ族のおっさんたちがえっほえっほと走っていくわけです。アツいぜマサイ族! まあ何が楽しゅうて。私から見れば夏の炎天下に野球やサッカーをやっているのも同類です。いえ非難するのでなく,つまり人間にはそれができてしまうということ。人間だけが,体温を超える炎天下でも活動できてしまうんです。


 さあその秘密が「エクリン汗腺」!…… なんだか健康食品のTV通販みたいだけど続けるぜ。


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          8×4 様のHPより


 哺乳類の汗腺は通常「アポクリン汗腺」で,これはつまり「ニオイ」を作るための汗腺。そうです人間にはワキの下や足指にあるヤツです。その効果はご存じの通り。これでも他の動物と比べればかなり機能は抑えられているんですよ。そしてもう一つがエクリン汗腺で,驚くべしこれは人間にしかありません。全身の体表にあって,90%が水である血漿成分を排出します。導管から体表に出された汗は蒸発するさいに1ccあたり2キロジュール,だいたい7グラムの氷を溶かすほどの蒸発熱を奪っていきます。


 えーわかりやすく言うと,人間は体表から出る水を蒸発させることで積極的に体を冷やすという,全動物中で唯一の能力を持っている。だから炎天下でも活動できるということです。わかりやすく言えたかな。


 イヤほんとにこれ,声帯とか前頭葉とかと同様,神さまがヒトだけにくれた機能です。不思議だなあ。恒温動物であることを加えて,人間は夏でも冬でもものすごく幅広い温度帯で活動できちゃうのである。


 もちろんこれは良し悪しです。なぜなら「快適」に活動できるわけではないから。


 夏の夜,暑くて汗が出て眠れないのはなぜ? それは発汗を促進するのが体を興奮状態にする「交感神経」だから。他の動物なら「副交感神経」が働いてぐっすり眠れるのに。


 なにより我々は,この能力のために夏の日中にも活動を強いられることになってしまいました。汗だくになって。ライオンでさえ寝てるのに。せめて水は補給しなければならないのに,昔の運動部なんて練習中水を飲むと怒られたりしたよなあ。


 そしてもっと問題なのが,この能力が東アフリカの乾燥地帯の環境を前提にしていること。汗がすぐ乾く故郷では有効だったけど,遠く離れた東アジアのモンスーン地帯の高温多湿の夏にはあまり役に立たない。汗が蒸発しない環境ってのは,人間の生息環境ではありません。ましてや活動するなどとは。


 ああようやく結論にたどり着いた。要するに,生物の研修で一日炎天下を歩くことになったことを愚痴りたかっただけなんです。


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 というわけでここは県南,霞ケ浦のほとりの湿地帯。ご覧の通り,陽光を遮るものはありません。湿地帯だから湿度MAX,汗なんか乾くワケない。


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 ここを中心に日がな一日生物観察をするとやら。なぜここを,という問いに実習係いわく「下見の時は気持ちよかったんですう」。ああ,私もやらかしたことがあります。5~6月のころは太陽も風も気持ちいいんです。それで夏の計画しちゃうんです。


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 ぐわあああ,暑い。言うても詮無いけど暑い。


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 昆虫だって木陰で休む。チャバネセセリ。


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 アシナガバチだって休む。セグロアシナガバチかな。


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 関東近県ではレッドリストコガネグモ


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 暑さで死んだとは思いたくないけど,魚類がいくつも浮かんでました。ゲンゴロウブナ


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 1メートルになんなんとするハクレン。利根川から迷い込んだか。この眼の付き方がたまらん。おマエ,スターウォーズに出てたよな。


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 ボラ。


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 植物ではエゾミソハギ。構図を考える余裕もなくシャッター切ってます。


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 寄生植物ナンバンギセル


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 ヌマトラノオ。ああ頭が朦朧としてきた。


 ほかにもカメの卵とかいろいろあったけど,カメラ向ける元気もなかったぜ。


 午後の日も傾いたころ,堤防の上を進んでいると黒い甲虫がぶーんと。網で捕まえてうわあと叫んだのは,それが毒虫・マメハンミョウだったから。

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 猛毒のカンタリジンを生成し,捕まえると関節から分泌してきます。肌に付けば痛みと水膨れのヤケド様の症状に。食べれば内臓に障害が出ます。4匹分くらいからヒトの致死量になります。よく時代劇で若君の暗殺に使われるやつ。

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 幼虫はイナゴなどバッタ類の卵を食べます。農薬の影響でイナゴが減少した時にはこの虫も数を減らしましたが,イナゴとともに復活。成虫はよく群生して葉っぱを食べています。畑で大豆を食害して問題になるのですが,こだわりはないようで今日はムラサキツメクサを食いまくっています。暑いのにたいした食欲。体が小さいと,放熱も効率がいいんでしょう。東アジアの特産で,ここらの気候の元で生まれた生物です。酷暑も身の内。元気に食って飛び回って夏を謳歌しています。自分が毒持ちと知っているので,人間に覗き込まれても無視。複眼の端っこでぐったりと疲れ切った我々を見て,なにを思ったことか。

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 いやさすがに,マメハンミョウになりたいとは思いませんでしたよ。

 

 

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人体標本で実習しました  【過激注意】

 

 最後まで読むと胸が悪くなるかもしれません。

 ご了解のうえ,読み進めてください。

 

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 今日は大学で生物の研修です。


 午前は大学で教えるお医者さんの講義。炎症・免疫・腫瘍・生活習慣病というテーマです。NK細胞の作用とか細胞障害性T細胞とノーベル賞になったガン治療薬オプジーボの関係とか,かなり専門的な内容でしたが質問しながらなんとか理解できました。免疫の研究ってずいぶん進んでいるんだなあという感想です。講師の筑波大出身のお医者さんが誠実でお話が上手だったのも幸いでした。いや,医者にはかなりおかしな人がいることをよく存じているのですが,筑波大の方は概してまともです。


 午後は解剖学実習。何をやるのかと思っていたらスケッチ用ケント紙を渡されて,内臓模型と神経模型と骨格標本(本物!)と人体標本(本物!)の観察とスケッチをしろ,とのこと。最後のやつでわし,失神するかも。


 まずは神経模型。


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 脳はいくつものパーツから成っていて,この模型をバラすと組み立てるのが大変でした。おかげで「間脳」の形を初めて知ることができた。


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 脳スライス。そういえばアインシュタインとか夏目漱石とか,偉い人の脳って結構保存されているんですよね。


 内臓模型。


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 心臓内部。教科書の図では本当のことは理解できない。


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 子宮って存外小さいものなんですね。


 骨格標本

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 中国製,本物の人骨。男女ありましたがいずれも小柄な方々です。


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 いかに優れた模型が作られようとも,実物にはかないません。私が特に感動したのがこの肘関節。上腕骨と尺骨・橈骨がいかに巧みに接しているか。


 そして人体標本。これも中国製。「ご遺体」なので写真はありません。


 この人体というのが,ご遺体をホルマリン漬けにしたあと水分を樹脂に置き換えたもので,完全防腐処理。一時期盛んに中国で作られて世界中に売り込まれたもので,一体なんと一千万円。実物でありながらあのホルマリン臭がなく,生々しいのが苦手な私にも何とか耐えられます。なにより「実物」の持つ迫力,説得力は模型の比ではありません。国内ではご遺体の献体の数に限りがある以上,お金で買ったものだとしても医学教育に大きく貢献していると確信できます。


 でも。


 スケッチはしません,いやできませんでした。じっと観察しながら,この人たちはいかなる理由でこんな姿になってしまったのかを考えていました。お顔はいずれも東洋人,骨格標本同様に小柄です。中国語の証明書には正規の手続きを経たものであるとか書いてあるのでしょうが,中国です。ひとかけらも信用できません。実は同じ東洋人顔の標本展をアメリカの博物館でも見ました。ものすごく大量に作られて外貨獲得に貢献したようで,いったいその人体はどこから供給されたものか。


「人体標本 中国」で検索したら,おぞましい記事が次々とヒットしました。これらはいずれも,江沢民以降の中国政府によって大弾圧された「法輪功」の人たちだと。共産主義にそぐわないと集団で捕縛され,どこかへと連れ去られた人々。拷問で殺され,トラックに詰められ,大連にあった「人体標本製造工場」に運び込まれたものだと。
 めまいがしてきました。


 現物の「人体」は,医療を学ぶ学生には絶対必要なものです。ですからこの現場に人体標本があることには一切異論をはさみません。問題は,この現代にこのような虐殺が平然と行われていたことです。法輪功の人たちは一方的に邪教信奉者と決めつけられ,逮捕状も裁判もなしに収容所に押し込まれ,殺されていったとのこと。さすがに事が世に広まって標本工場は閉鎖されたと言いますが,何と悪魔的な所業。二十世紀の悪夢とのちのち語られるだろう共産主義の,末尾を飾る悪行です。アメリカが中国の人権問題に盛んに言及するのも理解できます。

 

 勉強になったけどトラウマにもなった。そんな研修でした。

 

 

 

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 タマムシを拾ってきた人がいました。普段なら喜んでひと騒ぎするところですが,今日は別のものに見えるのです。

 

 

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久慈川メノウ拾いのついでにお寄りください歴史民俗資料館

 

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 仕事で山方宿やまがたじゅく,そうです久慈川の流れる旧山方町方面に行って参りました。いやホントに仕事で。そもそも今の久慈川は大増水していてメノウ拾いなんかできないってば。


 で,時間が空いてやることが無いのでご当地の歴史民俗資料館を覗いてみました。


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 この立派な建物は「山方農林漁家高齢者センター」。

 

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 その後ろに控えめに建っているのが「歴史民俗資料館・山方館」。もちろん常陸大宮市に合併される前は「山方町歴史民俗資料館」だったわけで。


 玄関を開けると管理人室からおじさんが飛び出してきました。土曜というのに本日の来館者,私ひとり。館内は照明も冷房も消されてます。なんか寂しいというかわびしいというか。以前「百観音」の記事でも書いた,吸収合併された小さな町の悲哀がひしひしと。


 よし,非力ながら私のブログで紹介してやるのだ。


 日本全国いったいいくつの歴史民俗資料館なり郷土資料館なりがあるのでしょう。大きな市なら市立博物館の一角というパターンなんだろうけど。教科書に載るような偉人がいればいいのですがまあ基本の展示は

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 こんなものでしょう。


 山方もおおよそはソレなのですが,一つ大きなウリがございます。


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 入館していきなりこの展示。石!石!石! そう久慈川流域のメノウ・金・化石,そして高師小僧!


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 高師小僧については以前河原で拾ったものをご紹介しましたが,実は近くの産地が特定されているようです。今度探しに行こう♪


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 メノウ(玉髄)。


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 火打ち石として千年以上のあいだずっと当地の特産物でした。


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 水晶のどデカいクラスター(塊),拡大したら埃だらけなのはご愛敬。


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 金鉱石も。


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 化石も。


 農具とか民具の展示はほぼ素通りしました。管理人のおじさんごめんなさい。でも私のおかげで今日の入館者はゼロにならずに済みましたよ?


 というわけで特に私のメノウ記事の読者の皆さん,久慈川においでの際にはこの山方宿の民俗資料館を覗いてみてくださいませ。「実物」を見ることができますよ。夏は冷房が切られていたりしますけど。あとここの並びには「淡水魚館」という水族館もあります。これまた小さな施設だけれど,オオサンショウウオが3匹もいます。ちっこい目と見つめ合いたい人,いかがですか。

 

 

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きのこ博士と梅雨キノコ

 

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 山田川でメノウを拾ったあと。今日は休日を使い切ります。


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 やって来たのはここ,きのこ博士館!


 広大な茨城県植物園の付属施設として作られました。ここだけなら入館無料。子供連れの皆さんの定番スポットです。


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 エントランスからしてこれ。もう20年も前に作られたままなのですが,いつもこのアカデミックなウソ事,造り込まれた小道具,幻想と現実の融合の見事さに魅入られます。

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 小さな施設ですが,館内はいつも照明が抑えてあってとても静謐。子供が駆け回っていても気になりません。涼みながら一息つきたい時にお薦めです。

 

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 茨城でキノコというと,キノコ写真で有名な伊沢正名さんがおられます。たぶんそこらのご縁もあるのでしょう。伊沢さんの撮られた写真が飾られてます。


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 せっかくなのでちゃんと植物園も見ていきましょう。入場料300円。


 ここはバラとかボタンとか,園芸種を「見せる」ほうの植物園なのであまり私の興趣はそそらないのですが


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 フウセンカズラが木になっている!?と思ったらこれがモクゲンジという植物なのでした。まだまだ勉強が足りません。


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 ガクアジサイの園芸種。空のような青。


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 雨続きで園内はキノコだらけ。これはクロハツ。食べられるらしいけど,ものすごくよく似たニセクロハツというのが猛毒なので,手を出さないのが無難です。


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 アイタケ。渋いというか伝統色というか,不思議な色ですよね。こう見えて食用。


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 アンズタケ。有毒という話もありますが西洋では食用。ただしセシウムを多量に蓄積するので,言いたくはないけど茨城のは食べちゃだめ。


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 シロハツ。美味くないけど可食,なんて可哀そうな紹介をされますが,よく似た有毒のシロハツモドキというのもあるのでさらに要注意。面白いのはその発生の仕方でした。


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 芝生の「菌輪」わかりますか? シロハツが輪になって生えてます。キノコの本体は土中の菌糸。それが成長しながら丸く広がっていって,広がった先で一斉にキノコを「咲かせて」いるんです。西洋ではフェアリーリングと言います。妖精の傍らによく描かれる赤いキノコ「ベニテングタケ」。それ自体が妖精のような可愛らしさがあるのですが,これが菌輪を作っているところなどは本当に妖精が舞い踊っているようです。


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 菌輪の前線では芝が枯れます。

 

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 でもキノコが土壌改良してくれちゃうので,輪の内側はかえって栄養状態が良くなって植物の成長が促進されます。ここでは小さなヒメヤブランが一斉に開花してました。


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 植物園の最後は熱帯温室。


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 ハイビスカスを見てのんびりな休日はおしまいです。なんか,本当にのんびりできました。

 

 

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某海岸と山田川でメノウ拾ったりなんだリの静かな休日

(7/21に「こんな1日を過ごした」のタイトルで公開した記事の書き直しです)

 

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 貴重な休日。世の男性諸氏はどんな一日を過ごすのだろう。


 休日なのにいつも通り5時台に目が覚めてしまいました。体内時計の融通が利かなくて,朝寝というのをさせてもらえません。


 そこでまずはブログのアクセス数をチェック。あああ……,なんてちょっと落ち込んだあと簡単な朝食。その後のんびりと録り貯めたビデオを見て,お出かけします。メノウを拾える海岸のチェックで,あと一か所気になるところが。なんと衛星画像で見て,ここならある,と当たりを付けてます。なんかわしスゴいじゃん。本当にバカだなあ。


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 で,某海岸。決してアクセスのいい場所じゃないのに人が多くてびっくり。あえて写してませんがみんな釣りのおじさん。そうかこういう休日の過ごし方もスタンダードなんだ。


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 こういう寄せモノ(漂着物)の多い海岸に,似合うなあジムニー。実は次に乗りたいクルマなんです。


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 手ごろな粒径の小石がなんとも美しい。このまま全部持ち帰ってしまいそうで,我ながら危ない。でも本当にこういう美しさが好きです。


 と油断して,波打ち際でお散歩してるふうのジイさんに挨拶したら


「なに拾ってんの? メノウけ?」


 その手にはジャラジャラとメノウらしいのが。

 


 しまったあああ!

 

 あっさり私の存在目的がバレていた。しかもこの海岸はメノウが拾えることが知られており,しかもすでにこのジイさんに一巡りされていた。


 これほどの敗北感は久しぶりじゃあ。


 にっこりと笑顔で誤魔化しましたが,新たなメノウ産地を見つけて自慢してやるという野望はついえ去りました。本当に「太陽の下,新しいものは何一つない」です。


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 それでも人の目には必ず「目こぼし」があるもので


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 これともう一個。まあこれで満足しましょう。


「すきや」で昼飯(おろしポン酢牛皿定食中盛)を食った後,少し煮え切らないので山田川に行ってみます。山田川はこれも久慈川の支流で,やはりメノウが拾えるとのこと。これも一度確かめねばと思っていたのです。


 メノウ拾い界山田川が今一つマイナーなのは,降りやすく探しやすい河原があまりないせいだと思います。前に一度撃退されました。しかしとにかく,どんなタイプのメノウがあるのか一度確認しておかねば。


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 と,川沿いに歩いていたら見つけた! いい河原だ。


 この山田川をフィールドにしてらっしゃる方がいるのは存じ上げてます。他人のシマを荒らすような外道はしたくないのですが,今回だけお許しください。


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 河原の石は…… 久慈川本流には少ない花崗岩類が目立ちます。


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 まず拾ったのがこれ。久慈川本流ふうのズシリとくるタイプです。

 

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 けっこう次々と。中には玉川によくある岩脈タイプもありました。

 

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 それと硅化木。石化が不十分というか,一部炭化しています。要するに石炭。このあたりの地層の中にこういうのがあるのは見たことがありますが,河原で拾ったのは初めて。かなりもろいので取扱い注意。


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 ナガサキアゲハが吸水してました。名の通り西南日本のチョウだったのが茨城でも当たり前に見られるようになってもう何年になるでしょう。私の標本箱には入っていないし,これからも入れるつもりはありません。こうして野外で会えるだけで十分です。


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 踏み潰しそうになったのはアジサシの卵。しかし周囲に親鳥の姿はありません。今年の長梅雨で川が何度も増水して放棄されたのでしょう。哀れ。

 


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 コレは何かというと,サギが吐き出したペレット。食べられたザリガニの消化できない部分がまとめて出されてます。これはこれで生命の営みと言えるけど,「進撃の巨人」でこんな絵あったよね。

 

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 いつの間にか愛車の走行距離が12万キロを超えてました。地球を3周,よく走ったなあ。ともに幾年月を駆けたその道のりは私の人生そのものです。

 

 

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いつもそんなことばかり考えているのです

 

 好奇心! 何はともあれ好奇心!


 私を突き動かすもの。私を現実世界のストレスから救うもの。私に二十代の体型を維持させるもの。私に明日への希望を失わせないもの。そして私にブログを始めさせたもの。それが好奇心。


 私の周囲のフィールド屋の皆さんには,一人としてパチンコやゴルフや麻雀やお馬やモーターボートや えーとえーと その手のおじさん遊びをする人がいません。みんな自然科学系の学部でフィールドを学んだ人たちだから。そう,そんな遊びを覚えなくても楽しいことがいくらでもあるから。


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 この世界には不思議で美しくて,でも普通の人には気づかれない面白い事象が満ち満ちています。あまねく隠された真理,と言い切ってもいい。それを読み解く楽しさを一度知ってしまったなら,時間つぶしや勝負ごと,利益本位の遊びなどしてられません。生物,鉱物,天象気象,ときにオカルトであろうともそれを面白いと感じれば,すなわち私の行動原理となり得るのです。浮世離れと呼ばれて結構,ちゃんと仕事はしています。どんな現実に泥まみれになろうとも,心は遥か天空の高みを飛んでいるのです。

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 なんちゃって。


 ストレスだなんだといつも愚痴っておいて何言いやがるとお思いでしょうね。それでもこのブログを読んでくださってる皆さんは,こんな価値観を共有できる方々なのだと私は信じております。いつも本当にありがとうございます。


 メノウとかパンニングとか,いまはたまたま鉱物系に興味が行っています。生物モノをお待ちの方,すいません私が鉱物に飽きるまでもう少々お待ちください。


 人とはちょっと違う目でこの世界を見ています。拡大したり俯瞰したり,五感を駆使して自然に分け入り,草葉の陰に空の彼方に。それで目にした面白いものをご紹介して,これからも皆様のご機嫌を伺って参ろうかと存じます。どうかよろしくお願いします。これまでのご厚意にも感謝しつつ。

 

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 アクセス数が総計5万を超えました。この1年と10か月の延べ数とはいえ5万人もの人が私の駄文や変な写真を見てくれたのかと思うと,ただ感慨の至りです。

 

 

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