ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

久慈川でメノウと珪化木を拾う

 

 のほほんと生きているように見えるかもしれませんが,仕事して給料もらって生きてます。マイペースに生きている訳ではありません。今週はいくつも山越えで神経すり減らしました。人の世の常とはいえハードです。いかんこのままでは心のバランスが

 

 というわけ土曜日の今日はのんびりフィールド歩き。頭の切り替えをいたしましょう。

 

 で,やってきたのが久慈川の河原。ここは瑪瑙メノウと珪化木けいかぼくが拾えるのです。

 

 メノウは,水晶と同じ二酸化ケイ素のかたまり。マグマが冷えて固まるときに,最後に残った成分が隙間を埋めるように周囲から固化したものです。固化するときに赤く美しい縞模様をつくります。今は火山のない茨城県ですが,千五百万年前にはこの久慈川上流域は一大海底火山地帯で,かつてメノウ鉱山があった関係で河原でメノウのかけらが拾えるのです。ただしそれも昔の話。鉱山は閉じ,供給の断たれた河原のメノウも今や貴重です。


 珪化木地質時代に地中に埋もれた材木が,炭素がケイ素に置換されて石のようになったもの。木目とかそのままに,まるでメドゥーサに睨まれたみたいに石化した文字通りの「化石」です。久慈川沿いにそんな地層があるらしく,ごくたまに拾えます。


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 久慈川の河原。石拾いに来るのは久しぶり。冬は草が枯れて地面を見やすく,川の水位も下がるので石拾いにはいい季節です。

 

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 メノウ見っけ! こんな感じで転がってます。赤色は濃いけど状態はちょっと。まあ1つ目です。


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 グリーンタフ。緑色凝灰岩。大谷資料館の話(暑い日はここ,大谷資料館 - ジノ。)で触れましたが,久慈川沿いにも露頭があるんですね。記録として持ち帰ろう。

 

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 これは…… メノウじゃないな。大理石。近くに「寒水石」というブランドの産地があるのでそこ由来かと。

 

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 白いメノウ。玉髄というタイプです。

 

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 波紋。


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 実は久慈川,上流の町に下水処理施設がない事もあって言うほど「清流」ではないのですが…… でもキレイに澄んでいました。水っていいなあ。


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 動物と鳥の足跡。歩いているとアジサシやセキレイが周囲を飛び回っては警戒音を発します。ここはたぶんそういう生き物たちの領分なのでしょう。すぐ退散するからね。


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 大きな木が埋もれていました。


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 ん? 固い。

 

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 これひょっとして……


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 珪化木だー!

 

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 いや神さま,確かに珪化木が欲しいとは言いましたけど,それは持ち帰れる程度の大きさということであって。


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 なんだか,「三つのお願い」を失敗した男のようです。最近いろいろ頑張ってるせいか御岩神社に詣でているせいか,神さまがけっこう言うこと聞いてくれちゃうので願い事も注意が必要です。


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 と思ったら,すぐそばで立派なメノウを発見。神さま,フォローを忘れません。というか,最近ではなかなか取れないレベルの上物です。いい色です。これだけでも,今日ここに来た甲斐があろうというもの。神さまありがとう。


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 冗談抜きで,ここらはそういうのが堆積した場所のようです。小ぶりなのも拾えました。


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 珪化木! そうこれくらいの大きさなら。神さまフォロー続きます。


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 だいぶ日も傾きました。いい1日。少なくとも私にはこういう日が必要です。


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 本日はこれだけ頂いていきます。

 


 私が小学校の時に死んだ祖父は,こういうものを拾ってくるのが好きで上手でした。見事なメノウのいくつかを私にくれました。赤く光る透明な石は,それぞれが異なる光を宿しています。それぞれのメノウが,幼い私をそれぞれの世界にいざなってくれました。私はメノウたちを当時の宝箱だった机の引き出しにしまい込み,一個一個手にしては矯めつ眇めつ,赤い光の醸す幻惑を楽しんでいました。ああ,あの時のメノウはどこにやってしまったのか。とてもとても大切にしてたのに。

 

 

 

 

 

追記

私の「石」記事の最初のものです。この後思いもよらぬ方向に展開していきます。

よろしければページ右上のカテゴリー「石の名前」を覗いてやってください。

 

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