ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

佐白山というミステリースポット

 

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 秋のミステリーシリーズ第2弾


 身内を連れて水戸内原イオンに買い物に行ったのですが,うまくいきませんでした。時間が余ったのでどうする?となった時,その身内が笠間の佐白山に行こうと言い出しました。私はというと先週八溝山であんなことがあったし,と心があとずさり。結局若いツレの主張に負けて,愛車ジュークターボを西に巡らせました。


 笠間は周囲を山に囲まれた小さな町です。笠間稲荷が町の中心にあり,その周りの商店街はおそらく茨城の観光地で一番観光地らしい商店街。いつも賑やかで,土産物,稲荷寿司,饅頭,蕎麦。いっぱしの観光地気分が味わえます。茨城県で最後まで芸者さんがいた町だともいうし,最近はお洒落なカフェ,かき氷屋,焼き鳥屋などの有名な店も現れて,笠間に行く,というのはちょっと心が浮き立つものです。でも佐白山は別。


 試しに「佐白山 トンネル」とかで検索してみてください。ブログからU-Tubeまで,大変なことになるから。おそらく茨城で一番有名なミステリースポットです。


 何がというのは他のブログにお任せして,佐白山そのものの説明をします。


 佐白山は笠間の町を取り囲む山の一つで,標高は206メートル。古くから何かのあった場所で,平安時代には山全体に百坊を数える寺院が建てられ,僧兵がひしめいていました。鎌倉時代には城が建ち武将が治めたのですがいずれの家も短いサイクルで滅びあるいは改易され,明治維新とともに城は打ち壊されました。それでも笠間市民には憩いの場で,山上には茶店もあってそこまで車で行ける道も整備され,町から地続きの観光スポットでした。


 ところが。


 ネットの時代になって,ここが物の怪の出現するミステリースポットであるという噂がまことしやかに喧伝されるようになって状況が一変しました。山を一周して最後に隧道(トンネル)をくぐって山上に出るというケレン味たっぷりの車道はよく考えられたものでしたが,最後のトンネルがアダになりました。夜中にこの中で車を停めてクラクションを3回鳴らすと怪異が現れるといういかにもな話に惹かれ,関東中からヒマな奴らが夜中に集まるようになります。一晩中響くクラクションに周辺住民はこれはたまらんと,車道が閉鎖されてしまいました。今の世は車がすべて。車で行けないとなると急速に人の足が遠のきます。トンネルのほかに「古井戸」「古池」と三種の神器も整備(?)され,以後の佐白山はホラー好きが訪れるほかは地元の高校生が肝試しにやってくる程度の,寂れた山になってしまいました。


 今日の若いツレも,一度この茨城一のミステリースポットを訪れてみたいとのこと。仕方ない,付き合いましょう。

 

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 国土地理院地形図改作。10分で作ったんで。青い線が一周道路,赤矢印が一方通行の方向。小さい図で申し訳ないけど,ぐるりと一周して隧道(トンネル)をくぐるの,わかります? 今は通る人とてなく荒れ放題で,来訪者は「千人溜駐車場」から直登します。

 

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 私は森の専門家。その私から見ても,確かにここの森は一種異様な迫力があります。スダジイの茂る照葉樹林ですが,禍々しいとは言わないまでも,絶対に夜には来たくない森です。

  

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 こんな「うろ」のくくれたスダジイなんて,ちょっとよそでは見られない。

 

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 いきなりですが,隧道。荒れた道の先に口を開けてます。出口が見えるほどの短いトンネルなのですが,先入観もあって不気味。中に入る気にはなれません。

 

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 これもミステリースポットの,古井戸。というか,塞がれてます。間違いなく十年前はちゃんと井戸があって,屋根が付けられていました。これもイタズラ防止のためだと思います。つくづく罪が重いなあ,ヒマな人々。


 でもやはり変なことが。私が撮った写真はご覧のように問題ないのですが,ツレがスマホで撮った写真は下半分がザーッと乱れ,肝心の井戸が写りませんでした。おいおい。

 

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 急斜面に道が付けられたので,こんなループまであります。これも来た人を楽しませる仕掛けだったのでしょう。

 

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 山頂直下の,かつて茶店と駐車場のあった場所。昔を知る者には悲哀感が胸に迫る荒れ具合です。あの,家族連れの笑顔に満ちた明るい空間はいずこに。

 

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 笠間城。立派な山城です。

 

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 天守閣への石段。ツレの写真はここでも乱れました。おいおいおい。

 

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 石垣も石段も崩れかけてます。「佐志能神社」が祀られているのですが,なんか神さまが気の毒になってきました。

 

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 神社の先は鎖を頼って下りていき見晴らしのいい石倉に出るのですが,今日はやめときます。多分,日が悪い。

 

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 途中にも絶景。いい山なんですが。

 

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 案内板も倒れてキノコに食われてました。

 

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 隧道の反対側。やっぱり入る気にはなれません。

 

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 いつも言ってますが,神仏は祀られ敬われてこその神仏です。御岩神社や大洗磯前神社の神さまは誇らしげに鎮座しておられますが,人々から理不尽に恐れられ避けられ,何だかここの神さまは荒んでおられるようにお見受けしました。無責任な噂に翻弄されるのは,人間だけではないんです。

 

 

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