ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

旧緒川村・百観音が思わぬ冒険になってしまった件

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          三太さん。

 

 土曜の晩の心のオアシス,「三太の湯」のロビーでくつろいでおりますと,ふとテーブルの上の冊子に目が行きました。


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 地元・常陸大宮市文化財を紹介するもののようです。現在の常陸大宮市は,旧市に山方町,美和村,緒川村御前山村が合併した結果茨城県北西部の大きな面積を占めてます。那珂川久慈川という大きな川を2つも含んでいて,そう私がメノウ拾いやら写真撮りやら山歩きやらでうろつき回る,とてつもなく重要なエリアなのだ。でも私,「文化財」はあまり詳しくない。


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 でパラパラとめくっておおと思ったのがこの写真。か,かっちょいい。こんな幽玄な光景が地元にあったのか。旧緒川村の「百観音」という史跡。山全体にメノウの採掘跡があり,いたるところに石の観音様が置いてある,特に中腹にある洞窟には四十体もの観音様が安置されている,と。なんか面白そうな話じゃないか。写真はもちろん演出だろうけど,確認しない訳にはいきません。


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 早速やってきました旧緒川村那珂川の支流「緒川」が流れる,こう言っては失礼だけどなーんもない山里。少なくとも私はそう認識してました。でも今の私の視点で見ると面白い。この百観音のあたり,なんとあの「玉川」の源流部の一つなんです。私のブログでおなじみ,メノウの玉川です。そして緒川もメノウが採れる川だとか。メノウの採掘跡というのも興味が湧きます。いざ。


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 びっくり。立派な駐車場がありました。合併前の緒川村が,地元の史跡にかけた思いが伝わります。


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 トイレもきちんと整備。清潔でした。


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 案内板。村の時代にきっちり作った物でしょうが…… 台風による倒木で通行止めってのが気になります。台風って,少なくとも前年のでしょう? それ以来修復してないってことですか。それと,図の左半分の道がなんとなく塗りつぶされているのも気になります。廃道ってことでしょうか。整備することを放棄した,と。それでは百観音と言いつつかなりの数の観音様を拝めないように見受けます。…… たぶん,村だった頃ならありえない,常陸大宮市になってしまったことの弊害でしょう。それでいいの?地元の皆さん。…… 洞窟内での撮影用に三脚を担いで出発です。


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 で,何だよこの急傾斜。聞いてないぞ。山の外観から油断しました。というか,上の写真の山の姿からこんな斜面想像できる? 早くも香ばしいニオイが漂います。


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 登り切って観音洞窟。


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 おおお,上でクサしてごめんなさい。明かりがついている。この予算だけはしっかり残したんだ。さすがに冊子の写真のロウソクは演出でしたが,ここは放棄されてないってだけでもほっとします。

 

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 というわけで観音様いっぱい。

 

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 洞窟の最奥には大日如来が鎮座。もちろんきちんとお参りしましたよ。


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 さて洞窟を堪能して出てみると,道というか鉄階段がさらに上に続きます。これがまたすごい傾斜。


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 この角度,階段というよりハシゴではないかと。少なくとも軍艦の階段「ラッタル」なみです。


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 言われなくても。ああまさかこんなこととは思わず,山歩き装備の手袋とか持ってきてません。カメラと三脚だけ。三脚はすでにお荷物と化している。なんたる不覚。

 

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 途中にもいろいろと。

 

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 ほう,ここに潜れと。イヤだよ。閉所恐怖症なんだ。


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 ようやくここが頂上部のようです。


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 展望台。


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 でも南西方向にわずかに視界があるだけ。展望台を名乗るならもっと周囲の木の枝を払わなければ。これも予算の問題でしょうか。


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 さて,案内図の廃道はいずこに。……ありました。やぶに消えかけてました。


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 進むと,なんか凄いことに。


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 図にあった「男体山」の山頂碑は倒れたまま。ひどい。


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 問題はその先。岩場を鎖で降りるらしい。ひええ,そんなつもりじゃなかったのに。こちとら自慢じゃないが高所恐怖症もあるんだい。許してください,ごめんなさい。ここをナメてました。


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 周囲も切り立ってます。ほんとゴメンなさい。緒川村を,常陸大宮市をナメてましたあ。


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 ヒーヒー言いながら岩場を降り切って見上げて見る。ああわしあそこを下りて来たんだ。もしこの先道を失って戻る羽目になったら…… いや考えないことにしよう。


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 本当に廃道でした。整備することが放棄されてます。はいわかってますよ,何があっても自己責任です。

 

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 いやいや(心に沸き上がった疑念や不安を自分で否定している)


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 ようやく,最初の登り口に合流できました。振り返るとこんな感じで,元は道であったことなど全く判別できません。きちんと整備すれば面白い道なのに。つまりは「トイレ,駐車場,洞窟」に残った予算を集中したのね。


 平成の大合併。誰が得したのかよくわかりません。大きな市に合併された自治体では,こんな地元の史跡を管理する予算が大幅に削られました。本当に愚かしいことです。

 

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 せっかくなので目の前の緒川の河原に降りてメノウを探してみます。が,あるのはチャート(堆積岩)ばかり。思うに,同じ火打ち石に使えるということでこのチャートがメノウと混同されたのでは。


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 巣が近くにあったのでしょう,ウグイスにやたらインネン付けられました。生き物たちが日々の生を営むごく普通の山里でのお話です。

 

 

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