山田川でメノウを拾ったあと。今日は休日を使い切ります。
やって来たのはここ,きのこ博士館!
広大な茨城県植物園の付属施設として作られました。ここだけなら入館無料。子供連れの皆さんの定番スポットです。
エントランスからしてこれ。もう20年も前に作られたままなのですが,いつもこのアカデミックなウソ事,造り込まれた小道具,幻想と現実の融合の見事さに魅入られます。
小さな施設ですが,館内はいつも照明が抑えてあってとても静謐。子供が駆け回っていても気になりません。涼みながら一息つきたい時にお薦めです。
茨城でキノコというと,キノコ写真で有名な伊沢正名さんがおられます。たぶんそこらのご縁もあるのでしょう。伊沢さんの撮られた写真が飾られてます。
せっかくなのでちゃんと植物園も見ていきましょう。入場料300円。
ここはバラとかボタンとか,園芸種を「見せる」ほうの植物園なのであまり私の興趣はそそらないのですが
フウセンカズラが木になっている!?と思ったらこれがモクゲンジという植物なのでした。まだまだ勉強が足りません。
ガクアジサイの園芸種。空のような青。
雨続きで園内はキノコだらけ。これはクロハツ。食べられるらしいけど,ものすごくよく似たニセクロハツというのが猛毒なので,手を出さないのが無難です。
アイタケ。渋いというか伝統色というか,不思議な色ですよね。こう見えて食用。
アンズタケ。有毒という話もありますが西洋では食用。ただしセシウムを多量に蓄積するので,言いたくはないけど茨城のは食べちゃだめ。
シロハツ。美味くないけど可食,なんて可哀そうな紹介をされますが,よく似た有毒のシロハツモドキというのもあるのでさらに要注意。面白いのはその発生の仕方でした。
芝生の「菌輪」わかりますか? シロハツが輪になって生えてます。キノコの本体は土中の菌糸。それが成長しながら丸く広がっていって,広がった先で一斉にキノコを「咲かせて」いるんです。西洋ではフェアリーリングと言います。妖精の傍らによく描かれる赤いキノコ「ベニテングタケ」。それ自体が妖精のような可愛らしさがあるのですが,これが菌輪を作っているところなどは本当に妖精が舞い踊っているようです。
菌輪の前線では芝が枯れます。
でもキノコが土壌改良してくれちゃうので,輪の内側はかえって栄養状態が良くなって植物の成長が促進されます。ここでは小さなヒメヤブランが一斉に開花してました。
植物園の最後は熱帯温室。
ハイビスカスを見てのんびりな休日はおしまいです。なんか,本当にのんびりできました。